最高裁判所第二小法廷 昭和27年(あ)913号 決定 1953年9月30日
主文
本件上告を棄却する。
理由
弁護人吉田正一の上告趣意第一点は単なる法令違反の主張、第二点は量刑不当の主張であって、いずれも適法な上告理由とならない。(薬事法四四条七号にいわゆる同四一条七号に掲げる医薬品とは、厚生大臣の指定するアミノフエニルスルフアミド、若しくはその誘導体ペニシリン、ストレプトマイシン又はこれらの製剤その他の医薬品をいうものであって、その標示に医師、歯科医師、又は獣医師の処方せん又はその指示によって使用すべきである旨の注意の記載の有無を問はないものと解すべく、この点に関する原判決の判断は相当である。)また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。
よって四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。
(裁判長裁判官 霜山精一 裁判官 栗山 茂 裁判官 小谷勝重 裁判官 藤田八郎 裁判官 谷村唯一郎)